
代謝と脂質の関係
脂質とは、私たちが「油」あるいは「脂」と呼んでいるものの総称です。
健康診断などの血液検査で行われている脂質の検査には、
コレステロールと中性脂肪(トリグリセリド)があります。
脂質というと、肥満や動脈硬化などと結び付けられ、良い印象のない方も多いと
思いますが、それぞれ大切な働きを担っています。
▶コレステロールの働き
・細胞膜の成分となる。
・女性ホルモン、男性ホルモン、ステロイドホルモンやビタミンDの原料となる。
・胆汁の成分である胆汁酸の原料となる。胆汁は生命維持に必要な脂質やビタミンの消化管での吸収を助ける。
▶中性脂肪の働き
・糖質が不足した時の身体を動かすエネルギー源となる。
・皮下脂肪となって体温を保持したり、内臓を衝撃から守る。
脂質はエネルギー効率の高い栄養素で、1gの脂質から9kcalの熱量が産生されます。
脂肪組織に蓄えられた中性脂肪は、グリセロールと脂肪酸に加水分解され、
脂肪酸はたんぱく質と結合した状態で血液中に放出されます。
そして、肝臓、心臓、腎臓、筋肉、肺などに取り入れられ、エネルギー源になります。
一方、グリセロールは解糖系に入ってエネルギーを産生したり、再び中性脂肪を合成するために用いられます。
全ての代謝過程は、細胞膜において制御されています。
細胞膜はレシチン等のリン脂質から成り立ち、物質の交換を司っています。
また血中ではコレステロールの制御も担い、血管内壁に沈着したコレステロールを溶かし除去するのを助けます。
レシチンをしっかり摂ることが、細胞膜を活性化することに繋がり、その結果肝臓の細胞も活性化し、肝臓の脂肪代謝が高まります。
食事からは豆腐、納豆、豆乳などの大豆レシチン、卵に含まれる卵黄レシチンがお勧めです。
但しレシチンは高分子なため、体内になかなか吸収できないという欠点があります。
また加熱に弱く、調理済みの食材には十分なレシチン量は含まれていません。
レシチンの機能を効率よく摂取・発揮させるには、K・リゾレシチンがおすすめです。