健康生活大百科

ハッピークッキング

脳のしくみ

脳のしくみを理解しよう

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 脳の重さは成人で1200~1600gほどで、体重の約2%を占めています。全身からの様々な情報を受け、心と体をコントロールするのが脳の役割です。物事を考え、喜んだり、怒ったり、悲しんだり、楽しんだり、スポーツをしたり、仕事をしたり、食事をしたり、眠って夢を見る・・・なども、脳の働きによるものです。脳は神経細胞のネットワークのかたまりで、コンピューターによく似ていますが、物事を発想し思考することは、脳にしかできません。脳には大きく分けて大脳・小脳・脳幹という部分があり、更に脊髄までつながっています。大脳は脳全体の重さの80%を占める最も発達した脳の部位で、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉の4つに分化しています。脳の司令塔、前頭前野があるのは前頭葉です。前頭葉は、物を考えたり記憶を司るほか、運動の指令を出しています。頭頂葉は、物を感じ解析する空間認知の役割を担っています。後頭葉は、視覚機能が集まっていて、目から得た情報を取り入れて解析しています。側頭葉は、記憶や言語、音の解析を行っています。このように、脳の部位によって働きが違うため、衰える部位によっても現れる症状が異なります。

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■前頭葉が衰えると・・・

・体の動きが鈍くなり、歩幅が狭くなる

・転倒しやすくなる

・飲み込みが苦手になる

■前頭前野が衰えると・・

・気が短くなり些細な事でイライラする

・人の話を冷静に聞けない

・つい暴言を吐いてしまう

・計画を立てることが苦手になる

■頭頂葉が衰えると・・・

・車の運転や車庫入れが下手になる

・道に迷うようになる

・整理整頓ができなくなる

■頭側葉が衰えると・・・

・すぐに単語や言葉が理解できない

・テレビのニュースやラジオの話の意味が分からないといった悩みが増える

■海馬(側頭葉の深部)が衰えると・・・

・新しいことが覚えられない

・置き忘れやしまい忘れが多くなる

・鍋を焦がしたり、風呂を沸かしすぎたりする

■後頭葉が衰えると・・・

・人や物を見間違える

・探し物がなかなか見つからない

 

神経細胞の巨大なネットワーク

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 脳の各領域は、それぞれ特定の機能を制御しています。そのため損傷を受けた脳の部位によって失われる機能は異なります。また脳は「脳(神経)細胞」から構成されていて、その数は大脳で数100個、小脳で1,000億個、脳全体で1,000数百憶個にもなります。

 その神経細胞は、電気信号を発してお互いに情報をやりとりしています。1つの神経細胞からは長い「軸索」と木の枝のように分岐した短い「樹状突起」が伸び、これらの突起は、別の神経細胞とつながり、「神経回路」を形成します。細胞体と軸索と樹状突起からなる神経細胞は、「ニューロン」と呼ばれています。軸索の末端は「シナプス」と呼ばれる「出力装置」があり、このシナプスには数万分の1mmほどの隙間「シナプス間隙」が存在します。軸索を伝わってきた電気信号は、この隙間を飛び越えることはできません。そのため、電気信号が伝わってくると、シナプスにある小胞から「神経伝達物質」という化学物質がシナプス間隙に分泌されます。神経伝達物質が次のニューロンの細胞膜にある受容体に結合すると、電気信号が生まれ、情報が伝達されていきますが、このシナプス間隙の伝達にかかる時間は、約0.1~0.2ミリ用ほどとなります。

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 神経伝達物質として、アセチルコリン、ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、GABA、グルタミン酸など、現在までに数10種類が発見されていますが、中でもアセチルコリンはシナプスの前膜に存在し、他の神経伝達物質の放出を促進する役割があります。アセチルコリン神経系は、覚醒時の大脳皮質の賊活に重要な役割を果たすため、アセチルコリンの分泌量が不十分になると、記憶力の低下や認知力の障害、感情の平坦化などが現れます。

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 また、この神経伝達物質には、促進に働くものと抑制に働くものがあります。促進ではドパミン、抑制ではGABAなどが挙げられます。これらの神経伝達物質のバランスが崩れることで、精神的な疾患を来すことが指摘されています。例えばドパミンの過剰な放出は、実際には存在しない刺激があったかのように伝達が生じるため、幻聴や幻覚、妄想といった症状を作り出します。逆にドパミンの放出量が少なくなると、低伝達となるため、意欲障害や認知機能障害などが出現します。またドパミンの代謝産物であるノルアドレナリン量が過剰になると、不安や恐怖、焦燥や取り乱す状態が出現し、過少になると覚醒度が低下し、睡眠障害が生じやすくなります。セロトニンは、他の神経伝達物質によって行われる精神活動を監視して、不安定な状態を補正して精神状態の安定化を図ります。セロトニンの量が不足すると、すべての機能が低下することになります。GABAの神経伝達物質としての機能は、興奮に対する抑制です。脳内では興奮性の神経伝達物質であるグルタミン酸から脱炭酸酵素により作られますが、グルタミン酸とGABAの機能は真逆の働きを担っています。この神経伝達物質の均衡を保つために、脳内栄養素を補完することが重要となります。

 

おすすめ!脳内栄養素【K・リゾレシチン 

 K・リゾレシチンはストレスや加齢によってやせ細った神経細胞に栄養を補給するとともに、神経伝達物質アセチルコリンの材料になることで、脳の働きをサポートします。さらに認知症の一歩手前の状態といわれる、軽度認知障害(MCI)への予防作用が特許によって認められています。

 

2025.10.24
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