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知っているようで知らない?活性酸素の基礎知識

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アンチエイジングや抗老化、いろいろな成分が話題になっています。どうしてそこまでアンチエイジングが注目されるのか?それは、体の中でつくられる“活性酸素”という物質に隠されています。これは、老化のスピードを早めたり、体の調子を崩す原因のひとつになることもあるのです。活性酸素を正しく理解し、今からできる対策をはじめていきましょう。

 

活性酸素と抗酸化 ワードを解説

私たちはふだんの呼吸で酸素を体に取りこんでいますが、そのうちの一部は活性酸素(かっせいさんそ)」というものに変わります。活性酸素は、もともと体の中でウイルスとたたかうなど、大事な働きをしています。しかし、この活性酸素が増えすぎると、体の細胞を傷つけたり、体の中の老化を早めてしまいます。そこで大切なのが抗酸化(こうさんか)」という働きです。活性酸素から身体を守り、サビを抑えてくれるのが「抗酸化」の役目なのです。
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活性酸素が増えすぎるのはなぜ?

生命活動に欠かせない呼吸によって活性酸素は発生する一方で、増えすぎてしまう要因がいくつかあります。

🍩 食事要因
脂肪を多く含むスナック菓子やインスタント食品、アルコールや薬剤の過剰摂取など
🌞 環境要因
紫外線や大気汚染、放射線など
🚬 生活要因
高負荷な運動や長期的な強いストレス、喫煙など

私たちの身のまわりの環境は、少しずつ変化しています。たとえば紫外線の量は、1980年から2010年の間に最大で18.5%も増えたというデータがあります。さらに、ストレスの多い日常や加工食品の増加なども影響して、体の中では活性酸素が発生しやすくなっています。本来、私たちの体には活性酸素を抑える「抗酸化力」が備わっていますが、それだけでは追いつかなくなってきているのが現状です。加齢とともに活性酸素を分解する力も弱まるとされており、そうした背景から、最近では「食事」や「サプリメント」で抗酸化力をサポートすることの大切さが見直されるようになっています。

 

活性酸素が増え続けると…病気の原因に!

免疫機能の低下
感染症へかかりやすくなるだけでなく、症状が長引く、重くなる、繰り返しかかるなど多くの悪影響が懸念されています。活性酸素が体内の炎症やアレルギー反応を活性化させることも報告されています。

老化の進行
老化は骨粗しょう症や認知症、心不全、白内障などの疾患、消化機能や呼吸機能の低下の大きな原因となります。サルコペニアやフレイルなど、QOLに直接影響を及ぼす状態に陥りやすくなります。

動脈硬化の進行
悪玉コレステロールと言われている「LDL」が活性酸素によって酸化すると「酸化LDL」になります。酸化LDLは血管壁を傷つけて動脈硬化を引き起こします。

がんの発症
適切な量であればがん細胞を攻撃するための有効な武器です。しかし、増えすぎた活性酸素が正常な細胞を攻撃し、DNAを傷つけてしまうことでがんを誘発する恐れがあります。

 

サビない身体づくりのポイント

抗酸化力のあるビタミンCやビタミンEを効果的に摂り入れて、身体のサビを防ぎましょう。特にビタミンCは、リポソーム化されているものが吸収や利用効率もよくおすすめです。

同時に生活習慣を整えることも重要です。十分な睡眠は活性酸素の発生を抑えます。また、過度な運動は活性酸素を発生させますが、軽い運動は活性酸素への抵抗性を高めて抑制してくれます。ストレスをため込まないことも抗酸化につながります。その他、紫外線対策も意識的に行いましょう。曇りの日でも晴れた日の60~90%、雨の日でも30%降り注いでいるといわれ、室内にいても窓ガラスを通して紫外線は入ってきます。天気にかかわらず紫外線対策をしましょう。

2025.12.05
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