コーヒーでほっと一息つく時間。 その1杯、心と身体への影響は?

仕事中、勉強中、家事の合間に、コーヒーでほっと一息をつく方は多いのではないでしょうか。
以前コーヒーは、カフェインによる健康へのネガティブな影響が問題視されていましたが、近年ではクロロゲン酸などのポリフェノールの働きによる有益な効果が知られるようになりました。とはいえ、どのような食品でも適正量があります。ポリフェノールが入っているからといって、たくさん飲めば良いというわけではありません。メリットやデメリットを正しく理解して、適正量を楽しみましょう。
カフェインの主な作用として、覚醒作用・利尿作用などが挙げられます。
カフェインの構造は、神経を鎮静させる「アデノシン」という物質に似ています。そのため、受容体がアデノシンではなくカフェインをキャッチしてしまうことで、アデノシンの働きが阻害され、神経を興奮させてしまいます。
神経が興奮することで脳が覚醒し、眠気を防いだり集中力を高めたりします。また、カフェインを摂取して適度な運動を行うと、筋肉中の栄養源(ブドウ糖=グリコーゲン)よりも先に、脂肪をエネルギー源として利用する現象がみられ、持久力の向上に役立ちます。
カフェインの過剰摂取によって中枢神経が刺激されすぎると、動悸・不安感・興奮・不眠・吐き気・下痢・胃の不快感など、胃や腸にまで症状がでることもあります。また長期的な過剰摂取は、心拍数の上昇・血圧上昇など循環器にも影響を及ぼすリスクが報告されています。
また、Nutritional Neuroscience誌2021年6月24日号では、コーヒー摂取量と脳容積に関する研究内容が掲載されました。これによると、1日6杯以上等コーヒーの消費量が多いと、脳容積の低下が認められ、認知症リスクが高まることが示唆されています。
コーヒーには、リラックス作用や気分のリフレッシュだけでなく、糖尿病の予防・体脂肪を減少させる・認知症を予防する等、様々な研究発表があります。
適量は2~4杯程度といわれますが、お茶(緑茶や紅茶)には広くカフェインが含まれますので、意識して量を調整するのがおすすめです。
飲むタイミングは、空腹時と15時以降を避けるのがおすすめです。
通常、わたしたちの身体は起床後~午前中にむけて交感神経が優位になり、夕方以降~日が落ちるにつれて副交感神経が優位になります。朝食や昼食後にコーヒーで一息つく程度の摂取であれば、胃への刺激や自律神経のアンバランスも起きにくく、カフェインのメリットを活用することができます。
カフェインを気にするケースとして、妊娠中が第一にあげられます。近年、200mg(コーヒーおよそ2杯)程度のカフェイン摂取は、流産や早産に影響しないと言われるようになりましたが、妊娠期のカフェイン摂取が、胎児の発達に及ぼす影響はまだはっきりと分かっていません。
適度なコーヒー摂取はメリットにもなりえますが、場合によってはノンカフェインコーヒーの活用もおすすめです。
また、近年カフェインが大量に含まれるエナジードリンクが広く流通しており、子どもの常飲が問題視されています。身体の小さい子どもはカフェインによる影響を受けやすいため、イライラ・情緒不安定などの精神的な症状や、不眠による生活リズムの乱れなど様々な健康障害が報告されています。最低でも中学生以下は控えるようにしましょう。
睡眠不足や疲労をカフェイン摂取で改善させようとする場合もあるかと思いますは、これはあくまでも対症療法的なものです。
特に、カフェインで乗り切ることを続け、必要な休養を無視していると脳機能や免疫力の低下を招きます。
生活リズムや日常のタスク(無理がないか)を見直すなどして根本問題を改善する必要があるでしょう。











